歯の根っこは残します【残根上義歯】

残っている歯根を活用する「残根上義歯」

歯を失ったときに行う入れ歯治療は、歯のない部分に人工の歯を入れる治療法です。この方法は、部分入れ歯の場合、健康な歯(残存歯)へ金属のバネをかけて支えとするため、残存歯そのものへの負担が大きく、歯を失ってしまうリスクを高め、保険の入れ歯の場合、咬む力も十分に保てないというのが実状です。さらに、歯を抜いた部分をそのままにしていると、顎の歪みがひどくなってしまう弊害もあります。

「残根上義歯」は、残っている健康な歯の歯根部を残して、自分の歯の根を活用しながら、入れ歯で覆う入れ歯治療のひとつです。残った歯の歯冠部(歯ぐきから出た部分)を削り、冠を被せ、それを利用しながら入れ歯を支えます。

この方法なら、残根歯を大きく削ることにはなりますが、抜歯リスクを避けることができます。また、咬んだときの刺激を顎の骨へ伝えやすいため、顎が急激に痩せたり歪んだりすることを防ぐことも期待できます。失った歯が増えてきた場合や残っている健康な歯を有効活用したい場合に大変おすすめです。歯肉の衰えもゆるやかになることが期待できるため、入れ歯の寿命も比較的長持ちします(20年くらい)。

残根上義歯をするメリット

メリットその1

残存歯へかかる負担を小さくできる

テコの原理で支点を低くしています。金属バネをひっかける方法よりも、歯を失うリスクを小さく抑えることができます。

メリットその2

咬む力を保つことができる

磁石を使って入れ歯を装着するマグネットデンチャーなどを使えば、強固に入れ歯を維持でき、しっかり咬むことができます。

メリットその3

顎の骨が痩せにくい

歯を失った部分から顎の骨が痩せていくため、老けて見えることがあります。残根上義歯は歯の根が残っているため、咬んだときの力が刺激となって顎に伝わり、骨が痩せにくい状況を作り出します。

メリットその4

歯根膜が残せる

咬んだときのクッションとなる歯根膜が残せます。歯根膜は咬む刺激を伝え、栄養を運ぶ神経が通るなど、歯やお口にとって大変重要な身体一部です。

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